大山淳子『あずかりやさん』を読んだ感想

ふらっと書店をぶらついていたら目に飛び込んできた本があった。大山淳子さんのあずかりやさんという本なのだけど、水彩絵の具を使ったデザインで、まるで縁日のような懐かしさのある可愛いブックカバーがしてあったのです(写真左側のバー)。僕は思わず所謂ジャケ買いをしました。

読み終えて

盲目の主人公が1日100円でなんでも預かる「あずかりや」を舞台に、周囲の人、もとい「物」の群集劇な小説でした。

感想としては、「読んで良かった」です。ライトな語り口で非常に読みやすく、物を大切にしなきゃと心を温めてくれる、とても優しい小説……かと思いきや、心の底に砂が溜まったような重く考えさせられる内容もあり、2,3回ほど涙する作品でした。

でも号泣という感じではなく、ツーっと1粒の涙が流れるくらい。虚しさ・哀しさはあるんだけど、充実した読了感。なかなか不思議な感じ。この感覚をどう表現したらいいのだろう。

少しだけネタバレになるのですが、軽めの語り口なのにサクっと時間が変わるから、いきなり「えっ?」とドキドキさせられ、作品の中へとグイグイ引き込まれました。

続きの作品もあるみたいなので、いつかそちらも読んでみたいと思います。

([お]15-1)あずかりやさん (ポプラ文庫)
大山 淳子
ポプラ社 (2015-06-05)
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